ちょっと前の日曜日、近くの川岸にホタルを見に行った
たくさんの光が宙を飛び、川面に映り、夜空の星も一緒になって
小さな宇宙を見ているような気になった

むか〜しむかし、そのむかし
やはりホタルはたくさん飛んでいて
僕と同じような気持ちで
たくさんの目が静かな光を追っていたのだろう

『なー、コレぜんぶ虫なんか……？』

前を通っていった高校生くらいの集団
「おまえ、もうこれ以上しゃべるな！」と言われていたが
そうか、コレは全部虫なんだ！

たまたまホタルだったから「夏の風物詩」になれたけれど
もし光っているのがチャバネゴキブリで
夜の台所のあちこちで光が這いずり回っていたら
……

写真は雨の日の散歩の途中、『好々亭』のトンネルの中で出会った大きな蛾
前ばねの先がヘビのかおになっている
この愛らしいのがトンネルの中で光っていたらホタルよりも美しいかもしれない

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